回答内容は似ていても引用するページは異なる
AIモードとAIによる概要は、どちらも多くの人が利用しています。Googleは2026年5月19日、月間利用者数がAIによる概要で25億人超、AIモードで10億人超に達したと公表しました。自社の記事を届ける機会を増やすために、両機能での引用 を意識しましょう。(Google I/O 2026 利用者数の発表)
ただ、AIによる概要に引用された記事が、AIモードでも出るとは限りません。大規模調査では、両機能の回答内容は似ている一方、引用するページの重なりは小さいことが分かっています。
両方での引用を目指すなら、同じ検索語でそれぞれの引用元を比べ、自社の記事にない説明や根拠を探してください。片方で引用されて終わりにせず、もう片方の回答でどのページが参照されているかも、記事の改善に役立てられます。
同じ検索語の回答で引用URLの重なりは13.7%
Ahrefsは2025年12月15日、米国の2025年9月のデータを使った比較調査を公表しました。同じ検索語についてAIモードとAIによる概要の回答を取得し、引用URLは54万組、回答内容は73万組を分析しています。
引用URLの一致率として報告された値は 13.7% でした。両回答に共通して登場するURLを調べた同社の集計値で、分母の取り方や検索語ごとの平均方法は公表本文に詳述されていません。自社が両方に引用される確率とは区別してください。(Ahrefs AIモードとAIによる概要の比較調査)
比較したのは、各検索語で一度ずつ生成された回答です。同じ質問でも引用元は変化するため、13.7%はこの米国データの取得時点における結果です。日本語での引用状況は、自社に関係する検索語で調べる必要があります。
回答の意味が近かった組は89.7%
同じ調査で回答内容を比較すると、73万組の 89.7% が、意味の類似度で0.8を超えました。類似度は文章の意味を数値で比較した指標で、0が無関係、1が同じ意味を示します。
つまり、説明の言葉や引用元が異なっていても、回答が伝える内容は近い組が多かったという結果です。回答の要約だけを読んで両機能を同じと判断すると、出典として選ばれたページの違いを見落とします。
同じGoogleでも回答の作り方が異なる
Googleも、AIモードとAIによる概要では、使用するモデルや手法が異なる場合があり、回答やリンクの内容にも違いが出ると説明しています。両機能は、関連する論点について複数の検索を行う Query Fan-Out を使うことがあります。(Google AI機能の仕組み)
回答に必要な情報は、最初の質問への答えに加え、関連する比較や手順、根拠となる資料にも広がります。引用元を読む際は、そのページがどの論点の根拠になっているかを確かめてください。ページ全体のテーマが似ているかだけで比べるより、自社の記事に欠けている説明を具体的に探せます。
一方、掲載のための基本は共通しています。Googleは両機能のリンクに表示するページについて、インデックスに登録され、通常検索でスニペットを表示できることを求めています。SEOの基本と、質問に答える本文の改善を続けながら、引用結果を両機能で調べることが必要です。
同じ検索語でブランド名と引用URLを比べる
比較する際は、自社の製品やサービスを選ぶ前に検索される語句を用意します。製品名だけでなく、用途や導入時の疑問も含めると、購入前のどの説明に競合が登場しているかを調べられます。
会計ソフトなら、少人数の会社に合う会計ソフト、表計算からの移行、請求書作成と会計処理の連携などが候補になります。同じ語句で両機能の回答を取得し、ブランド名の登場と自社URLの引用 を記録してみてください。自社名が書かれていても、リンク先が第三者の記事という結果も考えられます。
| 比較する項目 | 調べる内容 |
|---|---|
| ブランド名 | 自社と競合のどちらが紹介されているか |
| 引用URL | 自社のどのページ、競合のどのページが出典になっているか |
| 引用された説明 | 機能、料金、操作、比較、調査結果のどれを支えているか |
| ページ形式 | 製品ページ、比較記事、導入ガイド、動画などの違い |
両機能で別のURLが引用されていても、同じサイトの別ページということがあります。ドメインだけで記録するとこの違いが消えるため、URLを残しましょう。機能の紹介ページと導入手順の記事では、同じ製品について書いていても、回答できる疑問が異なります。
一度の表示だけで記事の修正を決めない
SE Rankingが米国で2025年6月20日に実施した調査では、同じ検索語を同日中に3回調べています。AIモードの回答が3回とも得られた9,451語のうち、2,006語では3回すべてに共通する引用URLがありませんでした。全9,451語に占める割合は 21.2% です。ログアウト状態のGoogleアカウントによる結果として報告されています。(SE Ranking AIモードの引用元と変動の調査)
自社の記事が一度出なかっただけで、説明が不足していると決めるのは早計です。比較では、日時、言語、地域、ログイン状態を記録し、同じ検索語で複数回調べましょう。AIによる概要が表示されなかった結果も記録し、回答が出なかったことと、回答は出たが自社が引用されなかったことを区別します。
引用されたページから自社の記事に不足する説明を探す
両機能で繰り返し引用されるページには、回答の根拠としてどんな情報が掲載されているでしょうか。競合の記事を読むときは、見出しや文字数をまねるより、自社の記事で答えられていない疑問 を探してください。
導入手順の記事が引用されているなら、移行できるデータや作業順序、利用できるプランが説明されているかを比べます。比較記事なら、同じ用途での機能差や費用の違いを確認します。自社の記事で説明が欠けている部分に、現在の仕様や実際の導入事例を加えましょう。
追記する情報は、顧客から寄せられる質問とも照合します。引用元に書いてあることを全部追加する必要はなく、自社の利用者に関係する疑問へ、公式資料や実例で答えることが目的です。既存ページの主題から外れる詳しい手順は、導入ガイドなどの適切なページで説明し、関連リンクで案内します。
改善後も、同じ検索語で両機能の回答を記録します。自社URLの引用が増えたか、別の自社ページが新しく引用されたかを調べると、追記した説明がどの質問に対して参照されたかを検討できます。公開時期が近いことだけで、本文の変更が引用を増やしたと断定しないでください。
自社の記事の改善点を調べるならPlease Cite Me!
AIモードとAIによる概要は、似た回答を異なるページの情報で支えることがあります。両機能の引用元を比較し、自社の記事にない手順、比較の根拠、仕様の説明を補いましょう。
Please Cite Me! は、ページが適切に公開されているか、ページの内容が充実しているかをチェックして結果を出力できるSEOエージェンシー向けのレポートツールです。
引用元との比較で見つけた不足を補う際、自社の記事の公開状態と本文の説明を点検するために、ぜひ使ってみてください!
著者紹介

岡本 侑馬
Please Cite Me! 開発者・Abeam Tech株式会社 代表取締役
東京大学卒業。Webプロダクトの開発を行いながら、SEO・AI検索における情報設計や、Webコンテンツが検索エンジンやAIに正しく理解・引用されるための設計に取り組んでいます。
X / @okamoto_yuma_よくある質問
AIによる概要に引用されたらAIモードにも出ますか?
共通するページが引用されることもありますが、同じ検索語でも両機能の引用URLは大きく異なることが調査で確認されています。同じ語句で両方を調べ、自社の名前と自社URLの引用を記録してください。
AIモードのために別の記事を作る必要がありますか?
両機能のために同じ内容の別記事を作るより、読者の疑問と実際の引用元をもとに、既存記事の説明を補うことをおすすめします。既存ページとは異なる詳しい導入手順などが必要なら、その主題を説明するページを作り、関連リンクを置きます。
競合が引用された記事と同じ構成にすればよいですか?
比較すべきなのは、引用されたページが回答のどの説明を支えているかです。自社の利用者にも必要な情報を、現在の仕様や実例で説明してください。構成や文字数だけを合わせても、質問に答える根拠は増えません。
参考資料
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